声なき葛藤を
上を伸ばしている間は、見た目に華やかだけれど
ひょろひょろとどこか寄る辺なさがあり,
この上ない魅力に哀愁すら漂って見える。
見た目に分かりやすい自信は、失った時の儚さをも同時に思わせることがある。
下を伸ばしている間は、変化の見えない時間が長く
諦めかけたり、掘り起して見てダメにしてしまったりする。
タネ自体がそもそもダメだったのではないか。
生きてるならそう教えてよ、分かりにくいのは困るよと、
頑張りに水を差すようなやり方で、結果的に伸びるタイミングを
失わせ、文字通り芽を摘んでしまう。
誰もが伸びようという意志を持っている。
ただ、期待された頃合いで伸びることはないように
期待された人生を生きることできない。
その思いの強さや伸びたい方向、目指す姿はそれぞれだ。
ひとりとして同じ顔の人が無いのと同じように。
各々に見合った頃合いで、自分の力で育っていく。
寒さの中で下へ下へと準備をし
やっとの思いで出したその芽には
か弱さの欠片も見られず
図太ささえ感じるような命が宿る。
その命の声なき葛藤や戦いを応援したい。
たとえ、社会や道徳という一つの価値観で計られ
さまざまな判断を下されることから逃れられなくとも。
自分らしく在ることに何の疑念も持たず
ひたすら自分らしさを実現するために
この世界はある。
(ちゃんと枕を使います)
(早くトイレから戻ってきてね、と目が言ってます)